地震などの災害が起きたとき、食料や水の備えは考えていても、トイレのことは後回しになっていませんか?
災害時には、断水や停電などによって、普段使っている水洗トイレが使えなくなることがあります。
実際の被災地でのアンケート結果から、災害時のトイレ問題と、見落としがちな「臭い」の問題について考えてみましょう。
① 災害時、トイレはすぐに必要になる!
熊本地震の被災者195人へのアンケートでは、39%の人が発災から3時間以内、86%の人が9時間以内にトイレに行きたくなったと回答しています。
東日本大震災では、仮設トイレが避難所に行き渡るまでに4日以上かかった自治体が66%にのぼりました。
災害が起きてからトイレを確保しようとしても、すぐには間に合わない可能性があります。だからこそ、食料や水と同じように、トイレも事前に備えておくことが大切です。
災害時のトイレ問題は、使えるかどうかだけではありません。
能登半島地震の避難所管理者へのアンケートでは、避難所の管理上の課題として、「感染症対策」「衛生環境(トイレ・シャワー等)」に次いで、「臭い(トイレ・生活臭)」が第3位に挙げられました。
災害時は、ごみの回収が滞り、使用済みの携帯トイレをすぐに捨てられないことも考えられます。
そのため、非常用トイレは「使うとき」だけでなく、「使ったあと」の臭い対策まで考えることが大切です。
③ 非常用トイレの備えは、まだ十分ではない
災害時に欠かせないトイレですが、家庭での備えはどうなっているのでしょうか?
内閣府の「防災に関する世論調査」では、飲料水や食料品に比べて、携帯トイレ・簡易トイレの備蓄率は低い結果となっています。
食料や水と同じように、排泄も毎日の生活に欠かせません。
また、非常用トイレは、用意しておくだけでなく、必要な回数分があるか、使い方がわかるかも重要です。
④ 非常用トイレ、備えるときに確認したいこと
非常用トイレを選ぶ際には、次のようなポイントも確認しておきましょう。
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必要な回数分があるか:家族の人数と備蓄日数に合わせて準備する
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使いやすいか:暗い中や断水時でも、迷わず使用できるか
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凝固剤の性能は十分か:排泄物をしっかり固められるか
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臭い対策はできているか:使用後の排泄物を保管する間も、臭いを抑えられるか
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保管・処分しやすいか:使用後の袋をしっかり閉じて、回収まで保管できるか
特に、使用済みの携帯トイレは、すぐにごみとして出せるとは限りません。
凝固剤の性能だけでなく、排泄物を入れる袋の防臭性にも目を向けておきたいですね。
まとめ|使うときも、使ったあとも考えたトイレの備えを
災害時のトイレは、発災直後から必要になる一方で、断水や設備の被害によって、すぐに使えなくなる可能性があります。
さらに、トイレを確保できたとしても、衛生環境や臭い、使用後の排泄物の処理など、さまざまな問題が考えられます。
「トイレを使えること」だけでなく、「使ったあとも安心して過ごせること」。
いざというときに困らないよう、非常用トイレの備えを見直してみませんか?
出典元
・国土交通省「マンホールトイレ整備・運用のためのガイドライン(2025年版)」
・日本空気と水の衛生推進機構「能登半島被災地の避難所における空気環境の調査と対策の提案」
・内閣府「防災に関する世論調査」(2025年)
・日本トイレ研究所「災害時トイレに関する意識調査」(2026年)
・国土交通省「災害時におけるトイレの確保に関する問題」
・東京都「東京都災害廃棄物処理計画」
・調布市「災害時のトイレの備蓄を考えよう」
・日本空気と水の衛生推進機構「能登半島地震の避難所における生活臭に関する調査報告」







